【登録理由】
北海道東部に位置する知床半島は、北海道を代表する半島です。圧倒的な自然は人を近付けず、標高1600メートル以上の山々は、人の手も及ばない、まさに秘境となっています。知床の環境を守ろうとナショナルトラスト運動が行われるなど、積極的な保護活動が行われてきました。その一環として世界遺産への登録申請もされたのです。2005年には、海洋生態系と陸上生態系が流氷を介して相互に関係し合う特異な生態系を作り出していること、動植物とも多様な生物相が見られ、国際的希少種の生態系であることが評価され、世界自然遺産に登録されました。
【所在地住所】
北海道斜里郡斜里町
北海道目梨郡羅臼町
【アクセス方法】
ウトロ方面
電車・バス:女満別空港から網走バスで網走駅へ約30分、JR釧路本線で約50分、知床斜里駅下車、斜里バスで約50分
車:女満別空港から網走駅を経て約1時間50分
羅臼方面
バス:中標津空港から根室交通バスで約10分、中標津バスターミナルで阿寒バスに乗り換え約1時間30分
車:中標津空港から約1時間30分
【遺産概要・見どころ】
登録地域は、緩衝地帯を含めると、知床半島中部から先と沖合3キロの海上を含む、計7万1100ヘクタールに達します。知床は国際的に希少種とされているシマフクロウやオジロワシの生息地です。また、オオワシの越冬地でもあるので、この3種の希少種を見ることができます。他にもヒグマやエゾシカをはじめとする多くの野生生物が生息する日本最後の秘境です。多くの野生生物に出会えるかもしれません。知床五湖周囲にある、誰でも安全に利用できる高架式木道を歩いても知床の自然を満喫できます。知床自然センターから遊歩道を抜けて、片道1キロのフレペの滝を見に行くのもお勧めです。日当たり加減によっては午後2時ころに滝に虹がかかることもあるそうです。クルーズ船で楽しむ海からの知床の自然観察も見どころ満載です。冬の知床で流氷クルーズも魅力。冬ならではの自然と野生動物が待っています。防寒対策をしっかりして楽しみたいものです。
【近くのグルメスポット】
知床観光の後は、地元でとれる魚介をたっぷりと楽しみたいものです。郷土料理の老舗、「知床料理一休屋」で、ぜひ知床料理を味わってください。鮭にイクラにカニ、ホタテ・・・。中でも鮭の親子丼は別格との評判です。鮭もいくらもたっぷりで、決して安くないどんぶりですが、ぜひ試していただきたい一品です。おしゃれに贅沢に、というのだったら知床グランドホテル「北こぶし」。泊まって景色を眺めて、贅沢なお食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。種類も豊富で選ぶ楽しさがあります。地元の漁業関係者が利用する「ウトロ漁協婦人部食堂」もお勧めです。大きくて厚みのあるほっけには適度な脂と塩けがあって、ほっけ本来のおいしさを堪能できます。
【感想・その他】
秘境とも言われる知床の手つかずの自然。豊かで厳しい自然に守られた数々の動物や植物たちを見るのは、テレビの画像でしかないですが、なんとか機会を作って訪れてみたい世界自然遺産です。足を運ぶことができたなら、知床散策3つの掟、野生生物にえさをやらない、知床はヒグマの棲みか、エゾシカとの衝突事故に注意、これらの掟を守って散策を楽しみたいと思います。